留学先としてニューヨークを視野に入れている方へ、未来につながる実体験をお伝えする、この連載。
今回お話を伺ったのは、大学2年生で、文部科学省がとり組むトビタテ!留学JAPANプロジェクトに合格し、ニューヨークでおよそ10か月の留学を経験された川畑孝史さんです。
川畑さんは、現地でNPO法人「JaNet FJMN」の実行委員をつとめるなど、さまざまな経験をされてきました。ニューヨークでの経験は、起業や志望企業への就職にも、これから先にもつながる貴重なものだったと語ります。
ニューヨークでのどのような経験を通じて、留学の帰国後もそれらをずっと活かしつづけているのか、PRライターの稲森静がお伺いしました。
ニューヨークで身につけた「積極的な自分」は人生の転機へとつながる
───ニューヨークに行く前と行ったあとで変わったことはなんですか?
どんな事象に対しても、自分の意見を持つようになりましたね。
ニューヨークでは、語学学校での授業や、学生仲間と過ごす時間において「あなたはこれをどう思う?」と、僕自身の意見を問われることが多いんです。日本には、多数派の意見を言えることが正しいという風潮があるように感じていて、周りの人の意見に合わせて発言していました。
渡米してすぐは、隣の人と同じように答えたりしたていたんです。すると、「あなたの想いがのっていない」と指摘されました。「意見がない」と答えたときには、相手からまったく関心を示されなくなってしまったという経験もあります。
逆に、意見を言えるようになってからは、学校のチーフに語学学校の新入生メンターという大事なポジションを任されるようになったりしました。
ほかにも、講演会やイベントなどの質疑応答のときに、講師のかたに積極的に質問し、自分という存在を個として認知していただきました。そして、困ったときに相談に乗ってくれるほどの関係性を築くことができました。
───ニューヨークだからこそ、身についたことはありますか?
ニューヨークって、すべてを受け入れてもらえる街なんです。だから、失敗を恐れることがなくなり、前向きにとらえられるようになりましたね。
現地の日本人経営者さんとお話しする機会が多くあったのですが、誰もが、どんな話も肯定的に聞いてくださいました。自分のやりたいことや夢などを話したりすると、アドバイスをくださったのはもちろん、「きみは、きみが思っている以上に、すごい可能性を持っているんだよ」と。アメリカで夢や目標を叶えてきた先輩たちなので、若手の可能性も信じて引き出してくれます。
それ以前、日本では、自分のやりたいことや夢を大人に話す機会があまりなかったので、ニューヨークでそういう方々に出会って、自分のすべてを受け入れられているなと感じました。
日本に帰国してからも、「失敗するかもしれない......」という恐怖心にとらわれることがなくなりました。クラウドファンディングや社会活動もしましたし、学生起業にも挑戦しました。
現在は、学生起業家から志望企業への就職の道を選んでいますが、やりたいことを思うままに挑戦できる行動力を身につけることができたんだと思います。
現地でやりたいことを明確にしておくことが、留学の不安を解消するための小さなコツ
───ニューヨークで生活をしてみて、不安を感じることはなかったですか?
あまり、ありませんでしたね。
留学前に、やりたいことリストを100個ほどつくっていたんです。些細なことや王道なことでも、言葉にしておくと、行動に移せるようになりますよ。
ニューヨークについてからできた友達におすすめを聞いたりして、リストは更新しつづけていました。
「朝早く起きる」などの「時間をつくることや時間を有効的に使うこと」を目標にしてしまうと、抽象的すぎて何からはじめたらいいのかわからなくなってしまうと思います。なので、本当にニューヨークという場所でしかできないことに絞って具体的に書いてしました。
たとえば、自由の女神をみに行くとか、ブルックリン橋を朝日が昇る前に渡るなど、些細なことや王道なものも、です。
それらをひとつずつクリアしていくことで、不安よりもワクワクを感じることができました。
───そもそもなぜ、ニューヨークへ留学に行ったのですか?
留学に行こうと考えはじめたのは、大学に入学してすぐでした。
実は僕には、高校3年生のとき、志望していた大学受験に合格することができず、浪人したという経験があります。
そのことから、高校時代の周りの友人たちから、自分だけいき遅れているんじゃないかという不安や焦りを強く感じていました。だから、ほかの人とは違う道をあえて選んでみたり、今しかできないようなことに挑戦してみたいという想いから、留学に行くことが選択肢のうちのひとつでした。
ニューヨークを留学先に選んだ理由はとてもシンプルで、自分がニューヨークで何かに挑戦する姿を想像すると、どの国よりも1番ワクワクしたからです。結果的にいま、その直感を信じてよかったなと思うことができています。
大切なのは、失敗をおそれずに、アクションを起こしたその先の反応をたのしむこと
───ニューヨークに行きたいと考えている人が、滞在を充実させるために心がけるべきことはなんでしょうか?
まずは難しく考えずに「ニューヨークでこれがしたい!」ということを思いつく限り書きだすことだと思います。
それができたら、さらにそこから逆算し、それをするためにはなにが必要なのかということを明確にします。
僕の経験からお話しすると、その必要なことのうちのひとつに、「現地の人とのつながり」があると感じています。現地の人とつながる方法としてSNSを通じて、ニューヨークに渡航する前に、現地の人にメッセージを送って、かたっぱしから仲良くなってみるのも、現代ならではの方法かなと思います。
情報社会なので、ネットで検索すればある程度の情報は得られますが、この方法だと現地の人とのつながりから情報を得られるので、滞在を充実させるためには、とてもおすすめです。
ただし、相手の時間と経験を尊重して、失礼のないように。恩返しすることも前提で連絡してくださいね。
───これからニューヨークで留学したいと考えている人に向けてメッセージをおねがいします!
とにかく、ニューヨークでしかできないこと、会えない人、感じられないことを自らの肌で最大限に体感し、失敗を恐れずにどんどん行動していってほしいです。
僕もニューヨークで、金髪のまま面接に行ったり、世界のトップレベルで活躍されている経営者さんのことを、なにをしている人なのかよくわからないまま、アポイントメントもなしで会いに行ってしまったりと、かなり無謀なこともアクションしてきました。
なかには失敗した経験もありますが、そのような失敗とされる経験を積み重ねることが、積極的な自分に近づいて行ったのではないかなと感じています。積極的になれたことで、多くのチャンスに巡り合えたり、そしてそれらを実現する力が身につきました。
ニューヨークはどんなあなたも受け入れてくれる街です。そして、今まで考えもしなかった事象がつぎつぎと起こるのが、この街の魅力のひとつなので、どんどんアクションを起こしてその反応を楽しみながら、自分のモノにしていってください!!
インタビューを終えて
こんにちは!この記事を担当させていただいた稲森静です。
川畑さんのお話を聞いて、「アクションを起こしたその先の反応を楽しんでみる」という言葉に印象を受けました。
多くの場合、アクションを起こしたらまず周りの人の目を気にしてしまい、結果にこだわってしまう傾向にあると思います。その先の反応を楽しむことができるというのは、どんな人をも受け入れてくれる街・ニューヨークならではの魅力的な環境だなと、川畑さんの経験をお聞きしながら感じました!
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※当記事は、コロナ禍のスキルアップ支援プロジェクトとして、ライター初心者の方々に成長機会を提供した記事です。 これまでの記事同様「PRライター」と記しておりますが、PR講座等で学んだPRライターさんではなく、今回1度限りのクレジット掲載となります。
当記事においては執筆の多くのサポートとクオリティ管理を、PR講座を修了した編集担当者が責任を持っておこないました。 クレジット掲載につきまして、is Closet(itty selection)が、「PRライター」としてのスキルを保証するものではございませんので、ご了承くださいませ。
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(取材・執筆:PRライター 稲森静)
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