ニューヨークで起業するなんて難しい……。そんな風に決めつけてしまっていませんか?今回、取材した竹房裕貴さんは19才のときに渡米。2017年現在30才です。
ニューヨークで唯一、日系企業が運営しているシェアハウス K'z Guest Room(ケーズゲストルーム)の運営メンバーとして、ご活躍されています。
K'z Guest Roomの管理部屋総数は186部屋。累計利用者数は6500組を超えています。「ニューヨークは人生を変えてしまうような出会いにあふれた街。まずは来てみてほしい」と語る竹房さん。
PRライター伊藤が、ニューヨークの魅力や働きがいについて伺いました。
出会いが人生を好転させていく街、ニューヨーク
───竹房さんにとってニューヨークはどのような場所でしょうか?
竹房裕貴(以下、竹房):一言でいうと「人生を変えてしまうような出会い」に、あふれた街でしょうか。
僕は、17歳のときに「金持ち父さん貧乏父さん」という本を読んだことで心を動かされ、「会社を起こしてビッグになってやるぞ!」という漠然としたアメリカンドリームをもって渡米しました。
その後、独立や不動産という道を選ぶことになったのは、渡米してからのいろんな「出会い」が大きく影響しています。
とくにルームシェアサービスを先に始めていた君島和也くんに出会ってなかったら、ルームシェア業界にいない可能性が高いですね。
もちろん、ニューヨークでないと出会うことができないというわけではないのですが、ここには世界各国から夢や目標にチャレンジしにくる人が集まっているので、一緒に夢を追いかけられる仲間とも出会いやすいと思っています。
僕は、自分と同じように日本人がニューヨークに来て、いろんな人と出会って刺激を得ることで人生を見つめるきかっけになればと思い、ルームシェアサービスをしています。お客さまやルームメイトが人生を切り拓く後押しをすることが、僕の生きがいなんです。
───なるほど。ご自身が「出会い」に感謝していらっしゃるからこそ、今度はその出会いのきっかけになる場所を提供しているのですね。ニューヨークで仕事をする上でのやりがいは何でしょうか?
竹房:ニューヨークが楽しいから、に尽きますかね。
ルームシェアサービスをする上でのやりがいで言うと、僕たちがいたからこそ、出会って人生が変わったと言ってもらえることがうれしいからです。
お客さまから、一緒に住んでいくうちに「親友ができた!」とか「付き合うことになった!」という報告を、けっこういただくんですよ。
それから、ニューヨークという街のビジネス文化が好きなんです。自分が本気で取り組めば、周りの人はどんどん助けてくれます。
ここでは、人と違うことをしていてもいい。それを本気で形にしていくという想いと行動力があれば、年齢や性別、人種に関係なく尊敬の意を表してくれます。僕自身、人と同じことはしたくなかったので、そういった意味でのやりがいもありますね。
ニューヨークでは、個を尊重しながら支え合える仲間が、きっと見つかる
───K'z Guest Roomの利用者は日本人の方が多いのでしょうか?
竹房:そうですね。お客さまの7割くらいが日本人で、その中でも特に留学生が多いです。
留学生が多いといっても、ニューヨークは決して英語だけを勉強しにくるための場所ではないと、僕は思っています。ここは、ユニークなことをやるための場所です。
ダンスや音楽、ファッションかもしれないし、もしくは起業かもしれない。先ほども伝えましたが、ニューヨークには、よいものであれば、過去の実績やバックフランド、ジャンルや人種も関係なしに認めてくれる文化がありますし、人と違うことをすると評価してもらえる環境があります。
出る杭を打つのではなく、引っ張りあげて、レベルを上げてくれるんです。すごく平等な環境だからこそ、日本とは違って自分の強みで勝負できる街なんですよ。
高い志を持って努力している人が集まっているので、お互いに切磋琢磨し合えるんです。
───互いに刺激し合えるような人が集まっているんですね。でも人と違うことをするのは少し怖いですよね。竹房さんを支えてくれた方はいらっしゃるのでしょうか。
竹房:怖いと思うなら、仲間や理解者に出会うことが大切ですね。僕自身、日本人コミュニティーに所属して、日本人の皆さまにいろんなことを教えてもらいました。
とくにニューヨークは日本人同士のつながりが強い街です。先輩方は、ご自身が馴れない海外の土地で苦労されてきた分、新しくやってくる日本人を助けたいと思っている人が多いんです。
僕はもともと不動産の経験がなく、先輩たちから「こうやって物件を探すんだよ」と教えていただいて吸収してきました。
僕がお世話になっている師匠がいるのですが、彼はある大手企業の北米代表をされていた方。日本にいたら、まずお会いする機会のないような方なんです。そういった方々に目をかけてもらえるのはニューヨークだからこそですね。
「行動」すれば、必ずチャンスを与えてくれる人がいる
───竹房さんがニューヨークで生きてく上で大事だと思っていることは何でしょうか?
竹房:自分の意見をハッキリ主張することですかね。ニューヨークは、しっかり自分のやりたいことや必要としていることなど、「自分の意思」を表現しなければ、誰もそれをサポートしてくれません。
僕も、既にビジネスされている方たちにほぼ毎回会うたび「ビジネスがしたい」と言っていたら、背中を押していただけて、独立につながりました。
あのとき、ビジネスしたいという想いを伝えていなかったら今はないでしょうし、独立するという選択肢もなかったです。
ただし、自身の行動が伴わなければ、ただの他力本願です。ここで周りからいただける手助けは、サッカーのパスみたいなもので、自分の走っていく先に飛んでくるんです。
自分が全力で動いていないと受けきれないような強くて的確なパスがほとんどですね。だから自分から走っていって、どんどんパスを取っていくことが大事です。
アクションを起こし続ける中でアドバイスをいただく。そうすることが成長につながってきました。
───意思表示をする前提として行動を起こし続けることが大事なんですね。他にはどんなことが大切だと思いますか?
竹房:自分の心に嘘をつかないことです。人って大体は、行動を起こさなかったときに後悔しますよね。
もちろん行動を起こしたから失敗したというのもありますが、それよりも「あのとき渡米していたらどうだったかな」とか「あのときイエスと言ってチャンスを受け取っていたら」っていうのが、心に残ってしまうものです。
新しいことに挑戦するとき、不安はありますが、失敗しても死ぬわけではないし、借金をしたら返せばいいだけ。だから、見たことのない世界を見てみたいという好奇心を捨てないでほしいです。
ニューヨークはチャンスが集まる街、本気で手を伸ばせば大体のことは手が届く街だと思うんです。何か夢があるのなら、自分の心に素直になる。それがチャンスを飛躍させることにつながります。
インタビューを終えて
今回の取材を担当しました、伊藤聡志です。
竹房さんのお話を聞いて、積極的にアクションを起こし続けるという言葉に強く共感しました。
僕自身も3年間オーストラリアに留学していたことがあります。そんな僕から見ても、どんどん成長していく人というのは何事にも目的意識を持って自分から取り組んでいくものです。
留学にしても独立にしてもビジネス進出にしても、心で思っていることと頭で考えることが一致していないと、毎日を思いっきり過ごすことはできないですよね。
何かの決断をするときは、竹房さんもおっしゃる通り「自分の心に嘘をつかないこと」がすごく大事だと思います。
そして海外だからこそ日本ではないような出会いが生まれる。僕も留学していた3年間で生涯の友や高め合える同士と出会いました。「世界一流」というような人には出会えませんでしたが、ニューヨークではそれが叶うかもしれませんね。
皆さんもまずニューヨークに行って、いろんな人に出会いながらご自身の可能性を広げてはいかがでしょうか。
(取材・執筆:PRライター 伊藤聡志/編集:吉川実久)
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